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行列のできる法律相談所:改正すべき時代遅れな法律は?! [行列のできる法律相談所]

1. 行列のできる法律相談所:改正すべき時代遅れな法律は?!

改正すべき時代遅れな法律は?!

 毎年法律は新たに制定されるものの、一旦制定されたら改正されずに残るものが多い。
 一例としては、他人の手紙を勝手に開封して中身を見ると罪に問われるが、他人の携帯のメールを勝手に見ても罪には問われない事が挙げられる。
 弁護士4名が考える時代遅れな法律、そしてその改正案とは?!

北村弁護士の見解:再婚禁止期間
女性に限って離婚後6ヶ月経過するまでは再婚出来ないという民法の規定があるんですね。何でこの法律があるかと言うと、離婚して直ぐ結婚すると生まれたお子さんの父親が2人推定されてしまうんですね。その為に6ヶ月は再婚しちゃ駄目よ、という規定がある訳です。でもこれはですね。DNA鑑定という技術がなかった昔の時代、父親が誰かなかなか分からない訳ですね。だけど今はほぼ正確に父親をDNA鑑定さえすれば分かる時代になりましたから、これはもう駄目なんです。6ヶ月の規定を廃止してしまう。これが一番いいと様に思います

 北村弁護士の見解は合理的。
 法律は、科学技術の進歩に伴ってガンガン改正しなければならない。
 男性は離婚後直ぐ再婚してもOKなのに、女性は駄目、というのはおかし過ぎる。
 女性の再婚禁止期間をどうしても撤廃出来ないというのなら、逆に男性にも同等の再婚禁止期間を設ける(というか復活か?)すべきだろう。(^~^;)

住田弁護士の見解:婚外子の相続
奥さんとの間のお子さんと愛人との間で、またお子さんが生まれたとしますと将来的に夫が亡くなった時に、本妻さんの間のお子さんの相続が1とすると半分なんですね。

 <補足>
 正式に婚姻関係のある妻に比べ、婚姻関係のない愛人との間に出来た子は父親は同じなのに妻との子の半分しか父の遺産を相続できない。

そもそも親が結婚しているからどうこうって事は子供に何の責任もない訳ですね。私も同様の事件をいくつか扱っていますがやっぱお子さんを見たら、皆平等だと思うんですね。そういう意味で結婚外から生まれた子供の相続分を結婚内で生まれた子の半分にするというのは差別であるから廃止してほしいなという風に思っています


 住田弁護士の見解は、疑問。
 もし正妻の子と愛人の子の相続の権利が全く同じ、となってしまったら、結婚の意味自体がなくなってしまう可能性が高い。
 住田弁護士は、婚外子の立場から見て「子供に罪はないから平等にすべき」としているが、婚内子の立場はどうなるのか。
 せっかく相続が決まったと思ったら、どこの馬の骨か分からぬ連中がやって来て、「俺たちはお前の親の子だ。腹違いの兄弟、て訳だな。俺たちにも相続の権利があるぞ!」と申し出て来て財産を掻っ攫われたら堪らない。
 父親が婚外子をきちんと認識しており、正妻との結婚関係は完全に破綻していて、内縁の妻とその子との関係の方がむしろ深い、というのならまだしも、単なる愛人関係で、愛人が妊娠し子を中絶せず勝手に産んだ、という場合だったら、婚内子の相続権が阻害される事になる。
 遺伝子的に親子だからといって、相続権を無条件・無制限で認めてしまうのはおかしい。

菊池弁護士の見解:情報窃盗
今の世の中で貴重な財産というと例えば企業が持っている情報なんていうのは非常に価格に直せば莫大なものになりますよね。例えば誰かの物を勝手に盗れば泥棒、いわゆる窃盗罪になりますけど、じゃあそういう情報ですよね。そういうものを盗ったら、同じく泥棒になるのかというと、盗るだけでは泥棒という事にならないんですね。

 <補足>
 現在の法律では、形あるものを盗めば窃盗罪に問われるが、形の無い情報などを盗んだだけでは、原則として罪にはならない。しかし、不正の目的や手段で盗んだ場合などは罪になる。

 情報をどうやって保護するかというのはIT化が凄く進んでいるのに対し、 法律はその何歩も何歩も後を何とか追っかけている状況なんです


 菊池弁護士の見解は、IT社会となっている現在なら当然の改正。
 ただ、ハードの窃盗だと実証し易いが、ソフトとなると証明するのは難しくなる。
 仮に盗まれたとされるソフトがあったとしても、それがどこからどうやって持って来たのか、その経路が証明し難いから。
 機密情報と思っていたものが、既にネットで入手し放題の状態だった、という事態も有り得る。
 冤罪を生み易い。

本村弁護士の見解:夫婦間の契約取消権
民法754条は夫婦間で交わした契約は婚姻中いつでも取り消す事が出来ると定めています。実際に取消権が行使された実例を見てみると、取消権が濫用され、不当な結果を招いているケースが多いというのが実情です。例えば夫婦仲が悪くなって、離婚することを前提に夫が妻に不動産を贈与する契約をした。ところがその後で夫が契約取消権を根拠にしてその贈与を取り消すというケースです。もしこれが認められたら、妻の立場は非常に不利になります。よって速やかにこの規定を削除すべきと考えます

 本村弁護士が取り上げたのは稀なケースで、改正したら夫婦間での衝突が激増しそう。
 夫婦で交わしたちょっとした口約束が、文書による契約と同等の効力を持つ様になり、しかも取り消せないとなってしまったら、迂闊にものを言えなくなってしまう。
 それこそ夫婦関係を破綻させかねない。
 良い事と思ってやった事が全く別の効果を生んでしまった、となる可能性が高い。
 
 今回は4つの法の改正案が提案されたが、いずれも「今直ぐやるべき事か?」「本当に改正すべきか?」と疑ってしまうものばかり。
 少年法や、連帯保証人制度等、今直ぐにでも改正せねばならない重大な法律は、あえて無視した感じ。(^~^;)
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瓦版

僕も北村・菊地弁護士が指摘された法律又は制度(但し、菊地弁護士が御指摘になった案は一部条件付きで)は改正されるべきと考えます。北村弁護士の案については妊娠等の問題が気になるのであれば、男も離婚後半年は結婚を認めない、不倫をした者は最低でも10年間結婚を認めないといった工夫も必要です。菊地弁護士の案については津村さんも御指摘の通り、ウィキリークスみたいに機密情報が漏洩すると非常にマズいことなので、そういった保護すべき情報はしっかり保護し、公開すべき情報はしっかり公開するという態度で情報を扱う姿勢が重要だと思います。住田弁護士の案については確かに子供に罪はなくとも、不倫を助長することになり、将来、子供が成人してからのことを考えると感心出来ません。本村弁護士の案についてはこれが罷り通れば、男は誰も結婚しなくなりますよ(まぁ、僕は最初から結婚する気はゼロですけれどもね。)。津村さんも御指摘の通り、軽弾みな口約束が文書による契約と同じような扱いを受け、一々保護されていては裁判所はパンクしてしまいますよ。僕も再三再四言ってきましたけれども、口約束は法律的に無形物で、極めて不安定で確固たる証拠とはなり得ないんです。どんなに相談者が「彼(女)はああ言った、こう言った。」と言っても、相手に「知らない。」、「覚えていない。」などと言われたら、それこそ法律の最も基本的な柱の一でもある「疑わしきは被告人の利益」の論理により相手の言い分の方が正しいということになるんです。まぁ、これについては後でどっかの反日クソ極左の安本丹が訳の分からぬ屁理屈小理屈や寝言を並べて「口約束はどんな理由があれ、絶対に保護されねばならない。上の人間不信の反日主義者の言い分こそおかしい。」とほざいてくると思われますので、予めそいつの口を封じておきますけれども、これは上述の法律の最も基本的な柱の一でもある「疑わしきは被告人の利益」の論理を全然分かっていないことをアピールしているようなものですから、そんな言い分は論外だということです。こんな常識が通らないのは死刑判決が下されれば、即座に刑が執行される中国のような国ぐらいです。
by 瓦版 (2011-08-03 00:00) 

瓦版

また、最後の方で津村さんが御指摘になった少年法や連帯保証人制度についてですけれども、少年法については僕は4年前の太田総理にてカンニング竹山さんが「少年法を廃止します。」というマニフェストについて議論がなされ、民主党の某国会議員が少年法の廃止に賛同するタレント議員に意味不明な反論をしたり、嘲笑ったり、終いには少年犯罪の被害に遭い、子供を失った遺族に対して暴言を吐くなどといった事件が勃発して以来、少年法にはかなり敏感且つ五月蝿くなっています。同番組内でとある弁護士の方が「被害者からすれば、20歳の人間に殺されようが、14歳の人間に殺されようが、加害者への憎悪の念は変わらない。それが全く無視され続け、死人に口無しと言わんとばかりに加害者の利益ばかりが優先され、被害者又はその遺族の思いや考えが全く反映されていないことが問題だ。」と仰っており、非常に合理的で極めて説得力があり、「これこそが被害者やその遺族の思いや考えを最大限に汲み取った本来の民主主義のあるべき姿なのではないか。」と思いました。自分の住処の隣に名前が明かされない犯罪を犯した少年が住んでいたとしたら、とんでもなく怖いですよ。僕が思うに犯罪に走る少年や少女はこの「少年法」があることをいいことに「自分は未成年だから、犯罪を犯して逮捕されたって、実名で報道されないし、刑も軽くなるだろうからいいだろう。」という気持ちにさせてしまっている一面があるのではないかと思わずにいられません。そんな僕はこんなくだらない法律なんかとっとと廃止してほしいとつくづく思っています。また、連帯保証人についてですけれども、これについてもおかしな制度で、意味も無く赤の他人に自分の金を貢がせる制度ですから、こんなもん、百害あって一利無しの究極ですよ。まぁ、かつてどっかの安本丹が「妻の父親が金が無く、ピンチな状況に陥った以上、保証人にでも連帯保証人にでもなり、危機を救うべきで、それを断った夫は人否人だから、離婚を認めるべきだ。」と意味不明なことを垂れてやがりましたけれども、その夫がとった態度こそ合理的で、僕もそんな有害無益な頼み事なんか金輪際応じません。
by 瓦版 (2011-08-03 02:00) 

新幹線参謀長

初めまして、高校3年生の新幹線参謀長なる者です。あるサイトで誰かが電車侍と言う人の人格を否定している様ですが、大学生にもなってあの様な対応しかできぬとは、極めて遺憾であります。まあ、前ふりはさておき、個人的に「これだ!」と言えるのは、北村弁護士が言う様な再婚禁止期間と菊池弁護士が言う様な情報窃盗であろうと考えられます。IT社会となった現在なら、情報窃盗に関する法律は絶対に改正せねばならぬ物であろうと我こそは考えております。それでは本日はこの辺で失礼致します。
by 新幹線参謀長 (2011-08-03 18:38) 

test

住田弁護士は、本村弁護士や大阪市長の橋下弁護士ほどではありませんがタレントとしてもいくつかの番組で見かけてました。「ケンミンShow」には住田弁護士と丸山弁護士が兵庫県民の、本村弁護士が佐賀県民の代表で出演してましたが・・・・。

なので、住田弁護士に限らずタレント感覚が身に付いた弁護士に公正的・中立的なものの見方で法律の見解がどの程度できるかが疑問。その点、北村弁護士は事実上弁護士業一筋で、本村弁護士や橋下弁護士とは対照的に「行列」以外の番組にはあまり出てこないので真面目な印象があり、一部を除いて納得出来る見解も多いです。
by test (2012-07-12 12:14) 

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