行列のできる法律相談所:お前の為に買った家の差額を払え?! [行列のできる法律相談所]
1. 行列のできる法律相談所:お前の為に買った家の差額を払え?!
お前の為に買った家の差額を払え?!
男性Aはサラリーマン。
女性Bという婚約者がいた。結婚はほぼ決まっていた。
が、女性Bは、男性Aに対し、ある条件を付ける。
実家に近い場所に新居を構えて欲しい、と。
男性Aは悩む。女性Bの実家は、職場から遠く、不便な場所にあった。そこに新居を構えるとなると、財政的にも、体力的にも、かなりの負担になる。
が、夫婦として一緒に暮らすのだから、と開き直り、男性Aは意を決して新居を購入。
結婚まで秒読みになったある日。
男性Aは、女性Bが別の男性と一緒にいるのを目撃する。
問い詰めると、女性Bは今会っている男性が好きになったので、別れて欲しい、と言い出す。
女性Bは、結婚式のキャンセル料は勿論、慰謝料も支払う、と言う。だから問題はないだろう、と。
しかし、男性Aは納得しない。新居の問題があるからだ。
新居は3000万円で購入した物件だが、不便な場所にあるので、売りに出したところで2000万円にもならない。かなりの損になる。
男性Aは、その差額分も負担しろ、と要求。
女性Bは、そこまで負担する必要はない、と反論。そこであんたが住めばいい、と。
男性Aは激怒。職場から遠い家に一人で住む価値なんてない、と。
男性Aは、差額を全額支払ってもらえるのか?
「判決」では、次の見解が:
北村弁護士の見解:全額取れる
「これは100%ですね。会社から2時間かかる家。これは彼女と結婚しなければ絶対に買わなかったという事で、動機としては彼女が100%で、彼氏に落ち度があるかどうかの問題を言うと、婚約をしてから新居を用意するのは当然の行為で、落ち度は0%です」
本村弁護士の見解に対して:
「判断は結婚する事が前提なんです。『もし結婚しなければ絶対に買わない』という意味で0%なんです」
石渡弁護士の見解に対して:
「婚姻生活に入っていないのに、財産分与という考え方は有り得ないです」
住田弁護士の見解:全額は取れない
「原因は女性が実家の近くだからと言って購入した事にありますが、それでも男性はOKという共同意思で購入した事になりますから、全額は無理ですね。しかし損害を拡大したという部分で、女性の方が若干多くなるという考え方です。女性が7割、男性が3割、または女性が6割、男性が4割くらいです」
石渡弁護士の見解:全額は取れない
「離婚の財産分与と同じ様に、基本的には半分半分で負担すべきという事になります。今回は残念ながらマイナスの財産として残ってしまったので、500万円ずつ分担すべきです。彼が婚約破棄された事で『悲しい』『悔しい』等の思いは、慰謝料によってカバーされるべきなんです」
北村弁護士の見解に対して:
「結婚したらその後財産分与という問題になって、結局半分半分になるのではないでしょうか」
本村弁護士の見解:全額は取れない
「不動産の購入はそれ自体1つの経済的取引であって、婚約相手からせがまれた事は、物件を購入した動機の1つにしか過ぎません。婚約相手に全て被せるのは公平とは言えないでしょう。私は貰えるとしても半分以下だと考えます」
北村弁護士の見解に対して:
「『100%因果関係がある』とおっしゃっていますが、男性自身の判断が入ってますからね」
今回のケースでは、普段は冷静沈着で、感情に流されず、六法全書を逐語的に解釈する北村弁護士が、やけに情に流された見解を述べている。
「全額どころか、1円も取れない。男性は、最終的には自分の判断で家を購入したのだから。妻と一緒に住まなくなったとはいえ、住めない訳じゃないから、損害はない。法は理不尽な面あるが、それも止むを得ない」
……といった突き放した内容の見解を述べると思っていたから、ちょっと意外。
何故北村弁護士は今回ここまで男性の側に立つ事にしたのか。
見解の内容を読む限りでは、住田弁護士の見解が常識的。
男性Aは、女性Bの要求を呑んで今回の物件を購入したが、そもそも要求を何が何でも呑まなければならなかったのか、というとそうではなさそうだし(あれだけ実家に側に住みたいと言っておきながら、男性Aと別れる事になった時点で「実家の側の家は不要。あんた(男性A)が一人で住めばいい」と言っていた)。
女性Bは、単なる思い付きで要求したところ、男性Aがそれを真に受けてしまった、というのが実情だろう。
男性Aにも非がある。
家から毎日2時間もかけて出勤するのは男性A本人なのだから、男性Aこそ女性Bをきちんと説得し、職場に近い場所に住まいを構えるべきだった。
住まいは、一般的には人生最大の買い物とされるので(一部では奥さんこそ人生最大の買い物と論じられる)、もっと慎重に物件を選ぶべきである。
石渡弁護士の見解も、それなりに常識的だが……。
正式に結婚していないのに、離婚の財産分与と同じ様に扱って貰えるか。
法的観点からすると、独身男性Aが、自身の判断で家を購入した、としか見なされない様な。
といって、本村弁護士の様に男性Aに責任転嫁するのも納得し難い。女性Bにも相応の負担を強いるべきだろう。
繰り返しになってしまうが、住居は一般的には人生最大の買い物なので、慎重に手に入れるべき。
今時「住まいは財産」という考えは古いと思うが。(^~^;)
お前の為に買った家の差額を払え?!
男性Aはサラリーマン。
女性Bという婚約者がいた。結婚はほぼ決まっていた。
が、女性Bは、男性Aに対し、ある条件を付ける。
実家に近い場所に新居を構えて欲しい、と。
男性Aは悩む。女性Bの実家は、職場から遠く、不便な場所にあった。そこに新居を構えるとなると、財政的にも、体力的にも、かなりの負担になる。
が、夫婦として一緒に暮らすのだから、と開き直り、男性Aは意を決して新居を購入。
結婚まで秒読みになったある日。
男性Aは、女性Bが別の男性と一緒にいるのを目撃する。
問い詰めると、女性Bは今会っている男性が好きになったので、別れて欲しい、と言い出す。
女性Bは、結婚式のキャンセル料は勿論、慰謝料も支払う、と言う。だから問題はないだろう、と。
しかし、男性Aは納得しない。新居の問題があるからだ。
新居は3000万円で購入した物件だが、不便な場所にあるので、売りに出したところで2000万円にもならない。かなりの損になる。
男性Aは、その差額分も負担しろ、と要求。
女性Bは、そこまで負担する必要はない、と反論。そこであんたが住めばいい、と。
男性Aは激怒。職場から遠い家に一人で住む価値なんてない、と。
男性Aは、差額を全額支払ってもらえるのか?
「判決」では、次の見解が:
北村弁護士の見解:全額取れる
「これは100%ですね。会社から2時間かかる家。これは彼女と結婚しなければ絶対に買わなかったという事で、動機としては彼女が100%で、彼氏に落ち度があるかどうかの問題を言うと、婚約をしてから新居を用意するのは当然の行為で、落ち度は0%です」
本村弁護士の見解に対して:
「判断は結婚する事が前提なんです。『もし結婚しなければ絶対に買わない』という意味で0%なんです」
石渡弁護士の見解に対して:
「婚姻生活に入っていないのに、財産分与という考え方は有り得ないです」
住田弁護士の見解:全額は取れない
「原因は女性が実家の近くだからと言って購入した事にありますが、それでも男性はOKという共同意思で購入した事になりますから、全額は無理ですね。しかし損害を拡大したという部分で、女性の方が若干多くなるという考え方です。女性が7割、男性が3割、または女性が6割、男性が4割くらいです」
石渡弁護士の見解:全額は取れない
「離婚の財産分与と同じ様に、基本的には半分半分で負担すべきという事になります。今回は残念ながらマイナスの財産として残ってしまったので、500万円ずつ分担すべきです。彼が婚約破棄された事で『悲しい』『悔しい』等の思いは、慰謝料によってカバーされるべきなんです」
北村弁護士の見解に対して:
「結婚したらその後財産分与という問題になって、結局半分半分になるのではないでしょうか」
本村弁護士の見解:全額は取れない
「不動産の購入はそれ自体1つの経済的取引であって、婚約相手からせがまれた事は、物件を購入した動機の1つにしか過ぎません。婚約相手に全て被せるのは公平とは言えないでしょう。私は貰えるとしても半分以下だと考えます」
北村弁護士の見解に対して:
「『100%因果関係がある』とおっしゃっていますが、男性自身の判断が入ってますからね」
今回のケースでは、普段は冷静沈着で、感情に流されず、六法全書を逐語的に解釈する北村弁護士が、やけに情に流された見解を述べている。
「全額どころか、1円も取れない。男性は、最終的には自分の判断で家を購入したのだから。妻と一緒に住まなくなったとはいえ、住めない訳じゃないから、損害はない。法は理不尽な面あるが、それも止むを得ない」
……といった突き放した内容の見解を述べると思っていたから、ちょっと意外。
何故北村弁護士は今回ここまで男性の側に立つ事にしたのか。
見解の内容を読む限りでは、住田弁護士の見解が常識的。
男性Aは、女性Bの要求を呑んで今回の物件を購入したが、そもそも要求を何が何でも呑まなければならなかったのか、というとそうではなさそうだし(あれだけ実家に側に住みたいと言っておきながら、男性Aと別れる事になった時点で「実家の側の家は不要。あんた(男性A)が一人で住めばいい」と言っていた)。
女性Bは、単なる思い付きで要求したところ、男性Aがそれを真に受けてしまった、というのが実情だろう。
男性Aにも非がある。
家から毎日2時間もかけて出勤するのは男性A本人なのだから、男性Aこそ女性Bをきちんと説得し、職場に近い場所に住まいを構えるべきだった。
住まいは、一般的には人生最大の買い物とされるので(一部では奥さんこそ人生最大の買い物と論じられる)、もっと慎重に物件を選ぶべきである。
石渡弁護士の見解も、それなりに常識的だが……。
正式に結婚していないのに、離婚の財産分与と同じ様に扱って貰えるか。
法的観点からすると、独身男性Aが、自身の判断で家を購入した、としか見なされない様な。
といって、本村弁護士の様に男性Aに責任転嫁するのも納得し難い。女性Bにも相応の負担を強いるべきだろう。
繰り返しになってしまうが、住居は一般的には人生最大の買い物なので、慎重に手に入れるべき。
今時「住まいは財産」という考えは古いと思うが。(^~^;)
2011-05-03 20:52
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いや~、久々の案件ですね~。連日の地震や福島第一原発の問題の報道ばかりで正直言って、頭が飽和してしまっていました(まぁ、何だかんだ言って、自分も一応被災者なので、こう言う物の言い方はやや不謹慎かもしれませんけれどもね。)。仕切り直しと言うわけではありませんけれども、こう言った案件が出て来たので、再び自分もアクセル全開で毒舌に更に磨きを掛けて、自分の見解を出していこうと考えています。前置きはさておきまして、今回の案件についてですけれども、この場合、女性Bはマイホームとなる予定だった家の赤字分となる1000万円、全額支払わねばなりませんね。勿論、この1000万円は慰謝料と式場のキャンセル料とは別物です。見解についても北村弁護士の見解のみ合理的で、他の3人の弁護士は全く以て論外です。本件の内容並びにこの案件の考え方としては2007年9月23日放送分の第3トラブルと全く同じです(その時も北村弁護士は今回の案件と全く同じような見解を出していたので、今回も恐らく同じような見解を出してくるだろうということは容易に想像出来ましたけれどもね。)。今回の場合、あの家の購入や式場の予約は女性Bとの結婚が前提となっており、それが女性Bの不倫行為によってふいになった上、女性Bの勝手な都合で婚約を破棄したわけですから、何の落ち度も無い男性Aが損失額の負担を負わねばならない道理なんか何処にも無いわけなんですね。それを財産分与と同じだと考えている石渡弁護士の見解は全く話になりません、こんなもん、財産分与でも何でもないです、単なる負債に過ぎません。住田・本村弁護士の見解は男性Aには何の落ち度も無いことを全く分かっておらず、法律的にも論外で、住田弁護士はいかにも女を見る目が無い男性Aの方が悪いとでも言いたげな見解で聞いていて腹が立ちましたし、本村弁護士の半分以下と言う見解も黙って聞くに忍びなかったです。故に今回の案件については北村弁護士の見解が合理的で、女性Bは働いてでも借金をしてでも、慰謝料、式場のキャンセル料、そして、この家による損失額の1000万円の全額を負担しなければならないということになります。
by 瓦版 (2011-05-03 21:35)
1円も取れません。
買ったものを売る時は勿論買ってから少しでも時間が経ってますし店側は収益が必要なので売る時に安くなっているのは仕方ありません。これが市場の原理なので誰の責任でもありません。
by つるゆう (2015-05-20 21:42)