SSブログ

行列のできる法律相談所:離婚理由を口外するな?! [行列のできる法律相談所]

1. 行列のできる法律相談所:離婚理由を口外するな?!

離婚理由を口外するな?!

 男性Aと女性Bは、社内結婚していたが、男性Aの浮気が発覚し、離婚。
 男性Aは、女性Bに対し200万円の慰謝料を支払い、協議離婚が成立した。
 ただ、二人とも退社はせず、同じ会社で働き続ける事に。
 離婚が成立してから数ヶ月。
 男性Aが出社すると、同僚らの態度が明らかにおかしい。
 男性Aが不思議に思っていると、同僚の一人が言う。
「元妻の女性Bが、離婚の原因は男性Aの浮気だったと話していた」と。
 これにより、男性Aは社内の者から白い目で見られるように。
 男性Aは、女性Bを呼び出し、何故離婚原因を社内で話したんだと追求。
 離婚が成立する前、男性Aは、女性Bに対し、離婚原因は誰にも口外しない、と口約束させていたのだ。
 男性Aは、損害賠償を払え、と要求。
 女性Bは、離婚原因を作った本人に損害賠償を支払う必要なんてないと反論。
 離婚の理由を口外した元妻から損害賠償は取れるのか?

北村弁護士の見解:取れない
これは取れません。約束には様々なレベルものがあるんですよね。一つは書面があるかどうか、一つはどういう場面で発した言葉か。この場合はですね、場面が明らかに本気度が非常に低いと。法的拘束力は認められません

大渕弁護士の見解:取れない
例えば口外しない代わりに100万円上乗せするとか、元々合意していたとかそれは法的拘束力のある合意になるんですけど、『内緒にしてね』『うん、分かった』それぐらいの軽い口約束は、法的拘束力は認められないと思います

 北村弁護士・大渕弁護士の見解では、この程度の口約束では法的拘束力を持たせるのは難しい、という事らしい。
 これと殆ど似た様な別のケースでは、「口約束でも法的拘束力はある」という見解も出しているので、訳が分からない。
 約束の際、金銭もしくは物品のやり取りについて述べていなければならない、という訳か。

菊池弁護士の見解:取れる
この夫は、あの後会社に居辛いですよ。もしかしたら昇進にも響くかも知れません。だから夫にとっては死活問題になってくる訳です。非常に重要な所の契約です

本村弁護士の見解:取れる
そもそも日本では、法律上契約が成立するというのに書面にするという必要が無いという考え方です。この場合も、絶対に人に喋らない約束が契約として成立しています

 菊池弁護士・本村弁護士の見解では、口約束でも契約として成立する、という事だが……。
 口約束だとそもそも約束を交わしたという証拠が残らない為、「言った」「言わない」の押し問答になる。
 仮に、口約束した覚えがある、と双方が認識していたと証明されたとしても、解釈の違いが生じる可能性が高い。
 やはり口約束は、大金のやり取りを伴う契約には成り得ない。
 一方で、VTRでは口約束とはいえきちんと約束した事になっているので、意識して約束を破ったとなったら(離婚の原因をうっかり喋り捲った、というのは有り得ない)、何らかの制裁を受けるのも仕方ないと思うが。

 菊池弁護士は、死活問題になる、と男性Aを弁護しているが、それだったら最初から浮気なんかしなければ良かったのである。それとも、浮気は死活問題にならないとでも言うのか。
 浮気します、離婚します、でも会社は辞めません、離婚原因の口外は昇進に響くので許しません、知れ渡ってしまったので訴えます……。
 ……なんてのは虫が良過ぎる。
 今回のケースは、身から出た錆、としか言い様が無い。(^~^;)




nice!(6)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 6

コメント 2

瓦版

これは流石に無理だと思います。今回、離婚に至った原因は男性Aの不倫です。不倫は当然不法行為のため、法的に保護されることはありません。正に津村さんも仰る通り、身から出た錆です。女性Bが離婚に至った経緯を同僚にバラすことは褒められたことではありませんけれども、男性Aとしてはこの程度のリスクぐらいは覚悟して然るべきだと僕は考えますね。
by 瓦版 (2015-08-11 20:15) 

電車侍

はい、損害賠償取れます。理由は菊池弁護士や本村弁護士とほぼ同じで、そもそも日本では、契約や約束等を交わすのにいちいち書面にする必要性が全くないわけで、今回の場合も「離婚した理由は自分達だけの秘密にしておいて欲しい」「分かった」とそれぞれ口に出している事から、事実上今回の約束は一つの契約として成立していると考えられるわけです。そして、今回の夫はもしかしたら今後自らの成績等にも支障が出る可能性が大いにあるわけなので。それを「浮気するのが悪い」と言う一言だけで片付けてしまうのは感情的な考え方でしかない、というわけです。はい。以上です。
by 電車侍 (2015-08-15 13:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0